株式会社Gel Coat Biomaterialsは、Plug and Play Japan株式会社と東京都との連携による国内バイオテック研究シーズ・スタートアップ支援プログラム 「Rising Biotech Challenge 2025」における、13件の採択スタートアップおよび研究シーズのうちの1つに選ばれました。
株式会社Gel Coat Biomaterialsは、Plug and Play Japan株式会社と東京都との連携による国内バイオテック研究シーズ・スタートアップ支援プログラム 「Rising Biotech Challenge 2025」における、13件の採択スタートアップおよび研究シーズのうちの1つに選ばれました。
この度、米Life Sciences Review誌のAPAC版2024年12月号の表紙を飾り、同誌にて「アメーバハイドロゲルによる酵素の保護技術」が特集されました。本技術は、酵素の安定性を飛躍的に向上させ、製薬・創薬・医薬品有効成分(API)製造における生産性を劇的に改善する可能性を秘めています。また酵素を利用した新規医薬品開発や生体内発電など、新たな治療法への道も拓きます。
東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻の高井まどか教授・高井研究室で開発されたアメーバハイドロゲル技術を基盤技術として開発された本技術は、アメーバハイドロゲルが酵素を細胞膜のように包み込み、外部環境から保護することで、酵素の安定性を大幅に向上させます。これにより生産コストの削減や、より穏やかな反応条件下での反応の実現が期待できます。
Gel Coat Biomaterialsは、R&Dにおける熟練の研究者によってリードされており、事業化を見据えた知的財産(IP)の保護に創業当初から注力してきました。また、業界のエキスパートや事業化のエキスパートを順次強化し、今後3年間で、主要な製薬会社との共同研究を5件以上締結し、パイプラインを拡大することを目標としています。
代表取締役の吉田伸氏は、「Life Sciences Review誌の表紙掲載は、私たちの技術が世界的に注目されている証であり、大変光栄に思います。Gel Coat Biomaterialsは、この革新的な技術を世界中に広め、人々の健康に貢献することを目指しています。特に、製薬業界のみならず、新規治療を可能にする生体内のバイオ燃料電池や、酵素をデリバリーする新薬、酵素を利用した化学合成・分解(リサイクル等)など、多岐にわたる分野への応用を加速させ、持続可能な社会の実現に貢献したいと考えています。」とコメントしています。
【本技術の特長と応用可能性】
酵素の安定性向上: アメーバハイドロゲルによる保護により、酵素の失活を抑制
・応用例: 製薬、API(active pharmaceutical ingredient 医薬品有効成分)合成プロセス、バイオ燃料など、酵素を利用するあらゆる分野
生産性向上: 酵素の繰り返し使用が可能となり、生産コスト削減に貢献
・応用例: API製造、化学物質合成、バイオ燃料生産
環境負荷低減: より穏やかな反応条件下での反応を実現しCO₂削減に貢献
・応用例: 化学物質分解、リサイクル、バイオプラスチック製造
新規医薬品の開発加速: 新規酵素医薬品の開発や、既存酵素の新たな用途開拓を促進
・応用例: 酵素補充療法、ドラッグデリバリー等
弊社の共同研究先である東京大学工学部 高井まどか教授の研究が、2024年9月20日にプレスリリースされました。
(今回の研究発表において、弊社研究員の福井優也が動物実験に携わりました。)
「体にやさしく長持ちする最先端ゲルを埋め込んだ中空型針状センサ ―皮膚に貼り、生体内での連続計測が可能に!」
【発表のポイント】
◆ 優れた生体適合性、長期安定性をもつ最先端のポリマーハイドロゲルを埋め込んだ中空型針状センサを開発しました。
◆ 針状センサを皮膚に貼ることで、血糖値の連続モニタリングが可能となります。
◆ バイオマーカーの連続計測は個別化医療の発展や健康の増進につながり、デジタルヘルス社会を拓きます。
さらに詳しい内容はこちらから
【論文情報】
雑誌名:ACS Nano
題 名:Biocompatible core-shell microneedle sensor filled with zwitterionic polymer hydrogel for rapid continuous transdermal monitoring
著者名:Shicheng Zhou, Yutaro Chino, Toshihiro Kasama, Ryo Miyake, Shigenobu Mitsuzawa, Yinan Luan, Norzahirah Binti Ahmad, Hiroshi Hibino, and Madoka Takai*
DOI:10.1021/acsnano.4c02997